ワイド型になった「Galaxy Z Fold8」は新しい定番になれるのか

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7月21日の「Galaxy Unpacked 2026」にて、今年の折りたたみモデルであるGalaxy Z Fold8が発表されました。従来の縦折り、横折りプロダクトに加え、かねてから噂されていた“横折りワイド”という新しいデザインが加わり、今年は3モデルでの展開となります。

本記事では、特に注目されるであろうワイド型のGalaxy Z Fold8について、ファーストインプレッションという形でご紹介していきます。細かなスペック等はちえほん氏の記事動画にて出ているので、ここでは個人的な所感を強めに書かせていただきます。

新たなプロダクトが標準モデルになるのか

早速本体デザインについて触れていきたいところですが、従来のGalaxy Z Foldシリーズをご存じの方からすると、やや混同しそうな名づけになっているので、ここから少しかみ砕いていきます。

2モデル展開だった昨年までは、縦に開くと一般的な板状スマートフォンになる形状がFlip、板状スマートフォンを横に開き、正方形に近いディスプレイが出現するのがFoldとされてきました。

今年もほぼ同じデザインの新機種が登場してはいるものの、従来Foldとされてきたデザインは「Galaxy Z Fold8 Ultra」となります。Galaxyシリーズの最上位機種に付けられるUltraを冠したことで、空いた“無印Fold”の位置に、ワイド型デザインが滑り込んだ形です。

右からGalaxy Z Fold8、Galaxy Z Fold8 Ultra、Galaxy Z Flip8

名づけについてはサムスンも頭を悩ませたはずです。正方形型横折りモデルにUltraが付くだけであれば、「スペックアップしたんだね」とわかりやすいところですが、新しい形のワイド型に、従来からある名前を引き継がせ、8世代目というバージョンまで継承しているわけですから、ユーザーからするとちょっとわかりにくいですよね。

横折りの端末ですから、Foldが付くのは理解できますが、これが横折りのスタンダードになっていくのかは、これからの展開次第でしょう。ただ、iPhoneの折りたたみモデルが同様のワイド型になると噂されていることから、シンプルな横折りモデルとしての対抗馬はこっちで、さらにプレミアムなUltraモデルがあるという構図を作る意図があるのかもしれません。

閉じたら縦長、開くと横長の折りたたみスマホ

さて、名づけについてはこれくらいにして、本体のデザインについてチェックしていきます。

本体サイズは、閉じた状態で約123.9 x 81.9 x 9.7mm。ディスプレイは5.5インチで、縦横比率16:10のコンパクトなデザインとなります。

開くと横に広い7.6インチのメインディスプレイが広がり、本体サイズは約123.9×161.4×4.5mmとなります。画面比率は4:3で、動画や漫画を表示するのに適した比率で、横向きに持ったコンパクトタブレットのような形です。4.5mmとかなり薄く、質量も約201gと軽量なので、扱いやすいのもポイントです。

開いた状態でも現行のiPad miniよりコンパクトなので、横幅の広いスマートフォンとして片手でホールドすることもできます。そのまま文字入力をするのはやや苦しいですが、Webページの閲覧などは快適です。

個人的に、横折りスマートフォンはこの形状が正解かも、とすら感じています。大画面ディスプレイの良さは横幅であり、動画や漫画といった横長コンテンツを画面いっぱいに表示できるのに加え、縦に2つ並べるのも便利です。ただ開くだけで、本体の向きを変えずに横長ディスプレイが現れるのは、これまでのFoldと全く違う体験と言っていいものです。従来型の場合は、動画視聴時に上下に黒帯が入ってしまうため、表示領域としてはそこまで大きくならないのが課題でしたからね。

横向きのディスプレイを支持したい理由には、正方形に近いディスプレイが現れて早数年の現在においても、正方形に近いUIに最適化されたアプリが少ないというものもあります。グーグルやサムスンの純正アプリなど、正方形表示に対応したアプリはあるものの、これらは横長に直しても問題がありません。一方で、ゲームアプリなどはまだまだ正方形ではやりにくいものが多いので、Galaxy Z Fold8はほとんどのアプリを最適な画面比率で楽しめる折りたたみスマートフォンとして有用というわけです。

細かな不満もちらほらある

形状としては、筆者の理想に近いデザインですが、気になる点もちらほらあるのは事実です。

まず、折りたたみスマートフォンの使い方として有用なフレックスモードには非対応となっている点。柔軟に折り曲がる機構を活かし、画面半分を立ち上げるようにセットするフレックスモードは、スタンドがなくても画面が見やすくなる機能として便利ですし、ケースを着けたくない派閥の筆者からすると、非常にありがたい要素です。しかし今回の3モデルの中では、Galaxy Z Fold8のみ非対応となっています。

サムスンとしては、Galaxy Z Fold8は、「閉じるか、開くかの状態で使う」ことを想定しているとのことですが、法にでも触れない限り、使い方はユーザーが決めるものです。「わざわざ1機種だけ非対応にしなくてもいいじゃんか、ケチ」とは思ってしまいます。

もう1つは、カメラ性能。アウトカメラは約5000万画素メイン、約5000万画素超広角の2眼構成で、望遠カメラが非搭載となります。スペック的には、UltraとFlipの中間に位置する格好ですが、価格を考えると、望遠カメラが欲しかったというのが正直なところ。特に、近年は推し活の流行などから望遠カメラのニーズが高まっているので、1000万画素でもいいから欲しかったなというのが本音です。

社会情勢をはっきりと感じる値付け

最後に価格について。サムスンオンラインショップでの販売価格は26万9880円~となっており、最大ストレージの1TBモデルは35万9880円になります。

Galaxy Z Fold8はこれまでと違うデザインを採用したモデルですから、純粋な前モデル比は難しいところ。新たな筐体を作成するのにはお金がかかるのも理解したうえで、「やっぱり高いね」というのが個人的な感想です。

これはサムスンだから高いとか、折りたたみだから高いという話ではなく、メモリをはじめとする部材高騰、円安、中東情勢といった状況が絡み合っての結果です。高いとは思いますが、個人的には40万円超えも覚悟していたので、思ったよりは抑えられているなとすら感じています。もっと高いUltraモデルがあるのは事実ですが。

一括で購入する余裕がある方、新しいデザインに惹かれる方には十分おすすめできますし、筆者も惹かれる要素が強い端末ではあります。ただ、これからPixel、iPhoneと各社の折りたたみスマートフォンが出てくるタイミングなので、他社の値付けを見るのも1つの手段かもしれません。

*記載内容は、公開日もしくは更新日時点のものです。最新情報については、必ず各公式ページをご確認ください。

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佐藤文彦

塾講師からの転職後、編集プロダクションを経てフリーライターに。ケータイ業界を中心に、ガジェット、通信技術に関する情報を幅広く取材中。三度の飯よりレビューが好き。スマートウォッチを付けていられる腕が足りないことが最近の悩み。(X:@fumihiko_sato_x

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