2026年はハイエンドモデルを出さない宣言をしているNothing Technologyですが、売れ筋であるミドルクラス端末はしっかりと更新しました。日本初登場となるProモデルを含む「Nothing Phone (4a) / (4a) Pro」が発売されます。
2モデルの発売時期と販路が異なるので、こちらは後述するとして、いずれのモデルも相変わらずコスパが光るモデルとなります。先行販売でProモデルを購入したのに加え、レビュー用に標準モデルもお借りできたので、それぞれ見比べながら、特徴についてまとめていきます。(※記事内、価格は全て税込)
発売時期、販路が異なる2モデルを要チェック
先に触れたとおり、Nothing Phone(4a)シリーズは発売時期、販路が異なります。
・Nothing Phone(4a)
128GBモデル:5万8800円
256GBモデル:6万4800円
2026年5月8日発売
・Nothing Phone(4a)Pro
256GBモデル:7万9800円
2026年4月22日発売
発売時期が違うと言いつつ、この記事が掲載される頃にはおそらく両モデルとも購入できることでしょう。
注目は販路で、標準モデルはau Flex Stlye、Proモデルは楽天モバイルにて取り扱われています。これまでキャリア採用は楽天モバイルのみでしたが、着実に販路を広げていることからも、Nothingの勢いが感じられます。
スケルトンデザインを踏襲した標準モデルとメタルユニボディのProモデル
2モデル展開のNothing Phone (4a)シリーズですが、デザインコンセプトは大きく異なります。


標準モデルはこれまでのNothingシリーズを忠実に踏襲したスケルトンデザインを採用。色味などに違いはありますが、ぱっと見は前モデルと酷似しています。ただし、全体にちりばめられていたLEDライトは、カメラ横の「Glyphバー」に集約されました。こちらでボリューム調整、タイマーの進捗などを目視で確認できます。


一方、Proモデルはデザインコンセプトを変更、というより昇華しており、カメラ周りにのみスケルトンデザインを採用した、メタルユニボディを採用しています。見た目の高級感だけでなく、放熱性能も向上しており、Proの冠にふさわしいデザインだと感じます。カメラ脇には、LEDライトの点灯で遊べる「Glyphマトリックス」が用意されています。
価格差があるため、デザインだけでどちらかを選択するのはおすすめしませんが、これまで採用され続けた標準モデルのデザインコンセプトから、一味違うデザインが登場したのは大きなポイント。背面全部がスケルトンなのはちょっとな……と思っていた層に対して、選択肢が提示できたのはいいことです。
デザインコンセプトの違いと言う意味では、Glyphバーか、Glyphマトリックスかという差もありますが、個人的には「別にどっちでもいい」です。(笑)スマートフォンからあふれる情報に気疲れしている人のため、ディスプレイを下にして置いても通知等に気が付けるといった理由から採用されているものですが、筆者にはディスプレイを下にする機会が皆無なので、デザインの違い程度にしか感じていません。これは仕事柄、スマートフォンを見なくていいタイミングがない(というかずっと見ていたい)ためなのでしょう。
本体サイズとディスプレイサイズが逆転
本体サイズと質量は、標準モデルが163.9×77.5×8.5mm、205g、Proモデルが163.6×76.6×7.9mm、210gとなります。ベゼルが細い関係で、大きい画面を搭載するProモデルのほうがやや小さくなっていますが、体感できるほどの差ではありません。どっちもでかいです。

サイズを考えれば質量は比較的抑えられていると言えますが、手に小さい筆者にとっては、片手で操作するのが厳しいサイズです。
ディスプレイは標準モデルが6.78インチ、Proモデルが6.83インチです。ベゼルの太さによる違いは確かで、Proモデルのほうが高級感を感じるのは事実です。

一方で、標準モデルがピーク輝度4500ニト、最大120Hzリフレッシュレートなのに対し、Proモデルはピーク輝度5000ニト、最大144Hzリフレッシュレートとなりますが、これくらいの違いであれば、体感できることはほぼありません。
いずれも快適な大画面ディスプレイを搭載している一方で、やや気になるのが自動的に画面輝度を調整する機能です。筆者の使用環境のせいかもしれませんが、変なタイミングで画面が暗くなったり、逆に明るくなることがあります。画面輝度は簡単に設定できるので、大した手間ではありませんが、たまにイラっとすることがあります。
ミドルクラスながら優秀な3眼カメラを搭載

アウトカメラは、いずれも5000万画素メイン、5000万画素望遠、800万画素超広角の3眼構成ですが、採用センサーは異なるとのこと。とはいえ、写真の仕上がりに関してはそこまで大きな違いを感じません。




AIを使ってしっかりと明るさ、精細さを補正している印象で、プレビュー画面よりもかなりきれいにまとめられる印象です。光学3.5倍ズームや超広角カメラでの撮影も優秀で、ミドルクラスでここまで撮影できるとは驚きです。そもそも、10万円切りの端末に望遠カメラが搭載されているだけでも驚きのコスパではありますが。



デジタルズームは標準モデルが70倍、Proモデルが140倍までとなりますが、さすがに倍率を上げていくと画質は劣化していきます。綺麗に見えるのは、せいぜい10倍程度までですが、実用性で考えれば十分です。
また、気軽に仕上がりの変更ができるプリセットが多数用意されていたり、細かな画質の調整ができたりと、スマートフォンのカメラとしては申し分ない仕上がりです。
使っていて感じるのは、標準モデルとProモデルにて、ここまで差がなくていいのかというところ。もちろん安く高性能なものが手に入るのであれば、ユーザーとしてありがたい限りですけどね。
ミドルレンジらしからぬ快適な操作性と充実したバッテリー
搭載メモリは標準モデルが8GB、Proモデルが12GBで、搭載SoCはそれぞれSnapdragon 7s Gen 4/Snapdragon 7 Gen 4となります。
いずれも普段使いにおいては快適ですが、メモリ、SoCの処理能力に加え、ベイパーチャンバーやメタルユニボディによる放熱性能の違いから、ゲームアプリのプレイ時には、やはりProモデルのほうが余裕を感じられます。原神のようなヘビーなゲームでも、画質の設定をやや抑えれば快適に動作するレベルであり、10万円以下でここまで出来ていいのかという疑問すら沸きます。
バッテリーは両モデルとも5080mAhとなります。近年の基準で言えば標準的な容量ですが、省電力性に優れているのか、1日の使用でバッテリー切れが心配になることは、いまのところありません。50Wの急速充電に対応し、ケーブルも付属しているので、バッテリー周りの満足度は高い印象です。強いて言えば、ワイヤレス充電に対応していないのが惜しいところです。
AIへの取り組みがNothingの面白さ
両モデルとも、本体左側面には「Essential Key」を搭載。ワンクリックで画面に表示されている情報を読み取り、「Essential Space」に集約してくれます。いわゆるパーソナライズ化されたAIというやつで、アプリごとに散らばりがちな情報を一か所にまとめられるのが魅力です。

以前から搭載されていたEssential Spaceは、Nothing Phone上でしか集約した情報をチェックできないのが難点でしたが、今後のアップデートにて、PCやタブレットからもアクセスできるようになるとのこと。いつ頃の実装かは不明ですが、これが実現すれば、スケジュール管理、タスク管理が非常に快適になる期待ができます。筆者が今回端末を購入したのも、これが大きな決め手です。
もう1つ紹介しておきたいのが、自然言語でミニアプリの生成ができる「Essentialアプリ」です。現時点ではベータ版となっていますが、コーディングの知識がなくても、気軽に欲しい機能を搭載するアプリが作れるのは魅力的です。実際、どこまで微調整ができるのかは未知数ですが、うまくハマれば、アプリストアからアプリをインストールするというこれまでの当たり前を、大きく覆す可能性すらある、ユニークな機能です。
Essential Space、Essentialアプリなど、従来の使い方にとらわれず、スマートフォンをAIでよりパーソナライズ化していく独自の方向性を打ち出しているのが面白いところ。まだまだ洗練され切っていない部分も散見されますが、期待値、伸びしろは抜群です。このあたりの目新しさも、急速にファンを増やしている要因でしょう。
コスパ抜群のNothing Phone(4a)シリーズ
ここまで紹介してきた通り、Nothing Phone(4a)シリーズはいずれも驚異的なコスパを実現した端末です。Nothing Phoneシリーズで共通する要素ではありますが、部材高騰といった要因から、市場全体が厳しい状況を強いられている中で、ここまでコスパを維持してきたのは驚きです。
本記事の主題でもある「どっちのモデルがいいか」という点ですが、ほとんどの人は標準モデルで問題ないでしょう。一方で、スケルトンデザインが控えめになり、放熱性能、処理能力が高いProモデルも、満足度は高い印象です。
1万5000円の差でメモリが4GB増え、性能がより向上するProモデルでも、もったいなさは感じませんが、どちらを選んでも損をしたと感じる人は少ないはずです。
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