9月より続々と新製品を発売しているアップル。初の折りたたみモデルとなるiPhone Duoや、AI機能を多数追加したApple Watch 12などが注目を集める中、着実な進化を遂げているのがAirPods 5です。
ここでは、1ヶ月ほどAirPods 5を試した所感をお届けしていきます。筆者はAirPods Pro 3ユーザーなので、違いも含めてチェックしていきましょう。(記事内、全て税込み表記)
AirPods 5は2モデルあるので違いに注意
大前提として、Apple Storeを見てもわかる通り、AirPods 5は2モデルで展開されています。標準モデルが2万3800円、上位モデルが2万7800円となります。

上位モデルでは、充電ケースがワイヤレス充電に対応しており、Qi規格や、Apple Watch用充電器にて充電ができます。Proに慣れている筆者からすると、これはもはやマストといえる機能であり、逆に2万3800円の標準モデルでは、ワイヤレス充電ができないのかよ! とツッコみたくなってしまいます。

また、充電ケースにスピーカーが搭載されており、「探す」アプリ経由で音を再生する機能も上位モデルのみ。ついAirPodsを見失いがちという人にはいい機能なのでしょう。筆者は使ったことがありませんが….。

上位モデルでは、ステムを上下にスワイプすることで、音量調節ができます。個人的にはこの機能が最も違いを感じるポイントです。動画視聴ならともかく、電車内で音楽を聞いているといったタイミングだと、スマートフォン本体に手を伸ばすのが難しいこともあるので、本体のみで操作が完結するのは重要です。

ANCオン時の連続再生時間は、標準モデルが単体で最大4時間、上位モデルが最大5時間となります。なぜ1時間の違いが生まれるのかは不明ですが、長いに越したことはありません。ただ、単体最大5時間となると、それでも物足りなさを感じることがあります。
オープン型の快適さはあるが微調整は難しい
デザイン面では、前モデルからの見た目的な進化はほぼありません。お馴染みと言えばお馴染みのデザインです。

従来通り、標準モデルはオープン型になっており、耳の穴を完全には塞がない形状です。AirPods Proとの最も大きな違いはここになるでしょう。カナル型と比べ、圧迫感は控えめになり、軽い感覚で装着し続けられるのが魅力です。片側約4.3gと軽量なのも、いい塩梅です。
普段AirPods Proに慣れ親しみ、特に違和感もなく使用していましたが、AirPods 5の快適さに慣れると、カナル型の圧迫感が少々苦しく感じるシーンがあります。断然カナル型派だった筆者ですが、オープン型も結構いいなと思い始めています。
一方、耳に引っかける、はめ込むように装着するオープン型イヤホンであるため、耳の形的に合わないという人が出てくる懸念はあります。カナル型の場合は、イヤーチップを交換することで、ある程度装着感の調整ができますが、オープン型にはこの柔軟性がないのが弱点でもあります。
オープン型でもノイキャン性能は十分
AirPodsシリーズの真骨頂ともいえるのが、ANC(アクティブノイズキャンセリング)機能です。オープン型ながら、しっかりとANC機能に対応しているのは強みでしょう。
AirPods 5は、AirPods 4のANCモデルと比べても、最大50%多くの雑音を除去できるとのこと。確かに家電の動作音、飲食店での周りの会話、電車内の雑音など、しっかりと除去できています。チップはAirPods 4と変わらないApple H2ですが、ここまで性能が変わるのかと驚くほどです。
AirPods Pro 3と比べると、ノイズの除去レベルはどうしても劣ります。物理的に耳を密閉するかどうかは、やはり大きな違いを生むというわけです。ただ、AirPods Pro 3は密閉感、圧迫感とのトレードオフもあるので、快適さとノイズ除去の両方をフォローしているという意味では、AirPods 5はかなり優秀です。
また、外部音取り込み機能も相変わらず優秀です。周囲の音がかなり自然に聞こえるので、装着したままでの会話も問題ありません。

なお、AirPodsのリスニングモードには、ノイズキャンセリング、外部音取り込みの他に「適応型」というものがあります。環境に応じてオーディオ体験を自動的に最適化するモードで、ノイキャン寄り、外部音取り込み寄りと、微調整もできます。中途半端であまり使っていませんが、「うるさすぎる場所ではノイズを低減してほしい」くらいの感覚であれば、適応型にしておくといいかもしれません。
人の声がクリアになった
音質については、ボーカルというか、人の声がよりクリアで、ハキハキとしたように感じます。音楽再生時はもちろん、レビュー動画、ポッドキャストなどを再生するのにも程よい印象です。
低音は、極端に低い部分が若干モヤっとするものの、オープン型イヤホンとしてはしっかりと響き、高音の鳴り方もそれなり。Proモデルほどの迫力、キビキビ感はありませんが、オープン型イヤホンとしては、かなりまとまりのある音だと感じます。

また、AirPods 5は設定アプリからイコライザの調整もできます。設定は低・中・高の3バンドを動かすのみなので、微調整とまではいかないものの、好みの音質に近づけやすいのは確かです。
会話感知、パーソナライズされた音量は微妙
ユニークな機能として、会話を始めると音の再生音量を下げる「会話感知」、環境に応じてメディアの音量を調節する「パーソナライズされた音量」といったものがありますが、個人的にはどちらも微妙だと感じています。
会話感知機能は、そもそもそれなりの音量で声を出さない限り動作しないため、腹式呼吸未修の筆者では、動作が安定しません。また、話しかけられたシーンでは、会話が聞こえるようになるまでに若干のラグがあるため、全文を把握するのが難しいです。

パーソナライズされた音量機能は、周囲のノイズが大きい際に、自動的に音量を上げてくれるといった機能なのですが、道を歩いている際、車道で大きいトラックが通り過ぎていく程度のシーンで反応するため、頻繁に再生音量が変わり、違和感が強くなります。
精度が向上したり、手元で微調整ができるようになると便利そうな機能ですが、現時点ではいまいちな機能だと感じており、これらはオフにして利用しています。
オープン型イヤホンとしての完成度は抜群
オープン型イヤホンは、ANCが弱くなりがち、音がまとまらなくなりがちといった弱点がありますが、AirPods 5はこの辺りの弱さを感じない完成度になっています。快適な装着感も含め、Proモデルよりも気に入る人がいても不思議ではありません。
標準モデルと上位モデルの価格差は4000円で、ワイヤレス充電や本体での音量調節、1時間長い駆動時間といった要素が異なります。個人的には、これらの差で4000円なら、迷わず上位モデルを選択しますが、用途によっても変わるはずなので、よく吟味してみてください。
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