ソニー「Xperia 10 VII」はコスパだけでは語れない魅力がある一台

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「使えば使うほど馴染んでくる、ちょうど良い一台…。」

2025年10月9日に発売されたソニーの最新ミドルレンジモデル「Xperia 10 VII」。オープンマーケット版(SIMフリーモデル)の価格は74,800円と、前モデルから約5,000円程度の値上げとなりました。スペックだけを見れば、同価格帯のミドルレンジ機と比較して割高感があり、コスパは決して良いとは言えません。

しかし、驚くべきことに、本機は使えば使うほど気に入ってくる不思議な魅力を秘めていました。筆者は発売に先駆けて端末をお借りし、約3週間利用。その結果、あまりにも気に入りすぎて結局購入完了です。(#はぁ〜また買っちゃった)

「Xperia 10 VII」は、カタログスペックやコスパだけでは語れない魅力がある一台でした。今回は、筆者が実際に使って深く惹かれた点を紹介していきます。

最大120Hzリフレッシュレート対応がもたらす大きな変化

Xperia 10 VIIは、先代モデルからデザインが刷新されたり、ディスプレイのアスペクト比が21:9から19.5:9へ変更されました。それ以外に、カメラの強化やチップ性能の向上などもありますが、最も大きな変化は、やはりXperia 10シリーズ初となる高リフレッシュレート(最大120Hz)への対応です。

これまでは60Hzでしたが、120Hzに対応したことで、Web検索時などに残像感が少ないスクロール表示体験を楽しめます。他にも一つ一つの動作がより滑らかになるため、スマートフォンの快適さにおいて高リフレッシュレートは非常に重要です。

実際、去年のXperia 10 VIと比べても明らかに違いを感じます。もはや、別物です。高リフレッシュレートに対応していなかったからこそ、過去のXperia 10シリーズは他社比で物足りなさを感じていました。それが、本機ではようやく改善されて、動作レスポンス体験が一気に進化しています。

一方で、同価格帯の他社スマートフォンは、随分前から多くのモデルで高リフレッシュレートに対応してました。スマホ好きな方であれば、今更何を言っているんだと言いたくなるのも分かります。ただ、対応してるか、対応していないかは大きな差となるのは事実です。実際、Xperia 10 VIIは何気ない操作時の快適さが一気に増したからこそ、不満がなく、ずっと使っていたくなります。少なくとも、筆者は60Hzの先代モデルにはもう戻れません。

コスパが全てではない。Xperiaにしかない「音」へのこだわり

価格は7万円台で、搭載されているSoCもハイエンド級のパワーがあるわけでもありません。それでもXperia 10 VIIに魅力を感じるのは、他社にはないソニーならではの独自のこだわりが詰まっているからです。その中でも、筆者が今回惹かれたのは、「音周り」でした。

Xperia 10 VIIは、左右均等配置されたフロントステレオスピーカーと、筐体振動を抑えるフルエンクロージャー構造を初採用。前面側に2つのスピーカーが均等に搭載されているため、左右の音の聴こえ方や広がり方が心地よく、気に入っています。ステレオスピーカーを搭載している機種は同価格帯でもありますが、左右均等配置にこだわっている機種はなかなかありません。もちろん、先代モデルから音質も向上しており、スピーカーへの強いこだわりを感じられます。

さらに驚くべきは、有線イヤホン周りの構成が見直され、より音質重視な設計になったことです。実際、よりクリア音で、立体感・音圧も強化されていました。3.5mmイヤホンジャックを廃止するメーカーが多い中、ソニーはミドルレンジのXperiaですら有線の音質を向上させるという、他にはない方向性と取り組みを続けており、これには感動すら覚えます。

残念ながら競合他社に比べて、価格が高い上に飛び抜けて性能が良いわけではないため、Xperiaはコスパが悪いと言われがちです。筆者が先行レビューをした際にも、やはりコスパが…といったコメントを多くいただきました。確かに、もっと高性能で、価格が安いモデルは国内に数多く登場しており、選択肢も豊富です。

しかし、「コスパ」や「高性能」だけが全てではありません。自分が求めている仕様や、他機種にはない独自の体験が揃っているかどうかが、スマートフォン選びにおいて最も重要だと筆者は考えます。Xperia 10 VIIは、日常的な動作・操作の快適さ(リフレッシュレート120Hzへの対応)と、音へのこだわりという、筆者が最も求める価値を満たしてくれたからこそ、購入に至ったのです。

【実機】Xperia 10 VII レビュー

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元携帯販売員スタッフで、現在はYouTube「モバイルドットコムTV」(登録者数15万人超)を運営。国内メディアへの寄稿やYahoo!ニュースエキスパートクリエイターとしても活動中です。

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