2025年12月12日、SamsungはGalaxyシリーズ初となる三つ折りスマートフォン「Galaxy Z TriFold」の販売を韓国で開始しました。(*残念ながら現時点では日本発売は未定)
開けば大画面タブレット並の10インチ、閉じれば6.5インチになる一台です。開くと、最薄部は約3.9mmと想像以上に薄くなります。SoCには「Snapdragon 8 Elite for Galaxy」を採用、トリプルカメラ搭載、IP48防水防塵にも対応です。
筆者はSamsungイベントにて、端末に触れることができたので、スペック・仕様、価格などをまとめつつ手にとった感想をレポートしていきます。
「Galaxy Z TriFold」実機をチェック!細部まで作り込まれた三つ折りスマホだった

「Galaxy Z TriFold」を開くと約10インチ(有機EL)、最大輝度は1,600ニトです。実際、開いてみると本当にタブレット並といった印象。日本国内で販売されている折りたたみスマートフォンにはないサイズ感で、超魅力的です。開いた時のサイズ感は、ファーウェイが展開している三つ折りスマホ「HUAWEI Mate XT」と似ています。ちなみに、縦に3画面分割が可能で、表示にも余裕があって使いやすいです。

閉じると約6.5インチ(有機EL)で、最大輝度は2,600ニト。完全に折りたたんだ時の厚さは約12.9mmあるため、通常のスマートフォンよりも厚く感じるが、正直思ったよりも普通のスマホって感じのサイズ感です。なお、リフレッシュレートはメイン・カバーディスプレイともに1-120Hzに対応しています。

開く手順は、右→左と開いていきます。想像以上に開やすく、一枚開くと左側のディスプレイが少しだけ浮く仕様になっていて、爪が画面に当たることなく、スムーズに開くことができます。この辺が良く考えられていて、本当にスゴいです。しかも、ヒンジの硬さがちょうど良く、開けにくさを全く感じないのが魅力だと感じました。(この辺の技術力スゴすぎ…)

面白いなと思ったのが、折りたたむ順番を間違えた時の動作。逆側から折りたたむと画面上に注意表示が出るのと同時にバイブレーションで本体が振動してくれるため、間違っていると一発で分かります。ちなみに、右側から間違えて折りたたんでも壊れることはありません。
SoCには、Qualcomm製の「Snapdragon 8 Elite for Galaxy」を搭載。Galaxy向けにカスタマイズされた高性能チップを採用しています。体験時間は短かったので、ゲーム性能を試すことはできませんでしたが、基本動作は超快適です。なお、メモリは16GB、ストレージ容量は512GB、1TBが用意されています。(*販売国によって異なる)

カラーは、ブラックの1色展開です。本体サイズは約159.2×75.0x12.9mm(開時)、約159.2×214.1×3.9mm(閉時)、重さは309g。触って気になったのが本体の重さです。

意外とズッシリ感があって、閉じた時の厚みもそこそこあるので、このあたりは好みが分かれるかもしません。10インチタブレットだと考えれば、むしろ軽いです。(笑)

驚いたのは、開いた時の薄さ。想像以上に薄いです。この薄さがロマンを感じますよね…!
メインカメラは、トリプルカメラ構成。2億画素 広角+1,200万画素 超広角+1,000万画素 望遠(光学3倍)となっています。サブカメラは、メイン・カバーともに約1,000万画素のシングルカメラを採用しています。
バッテリー容量は、5,600mAhと大容量です。また、最大45Wの急速充電、最大15Wのワイヤレス充電にも対応しています。
この他に、eSIMやWi-Fi 7、側面指紋センサー、IP48防水防塵なども備えています。Sペンには非対応ですが、単独でSamsung DeX起動が可能です。実際に確認してきましたが、ちゃんと単体起動できていて、キーボードを用意すればそれなりの作業環境が完成できそうでした。

ちなみに、純正のケースが付属品として付いてきます。純正ケースの質感もめちゃくちゃ良いです。
なお、価格は3,590,400ウォン(日本円で約38万円)です。現地韓国では、発売初日は即売り切れの模様。聞くところによると大型店でも15台程度しかなかったという話を聞きました。品薄すぎる…。今後は、中国、台湾、シンガポール、UAE、米国などでも順次発売が行われるとのことです。ただし、現時点で日本発売は未定となっています。

というわけで、実際に触れてみて、より欲しくなりました。筆者は、HUAWEIの三つ折りスマホを使ったことがありますが、構造的には「Galaxy Z TriFold」の方が安心感がありました。開くと大画面タブレット並になるので、動画鑑賞などのエンタメ体験は最高そうです…。一方で、常に開いた状態で使うのは難しそうな印象。特に、電車で移動中などのシーンに開いて使うと少し不便にならないか心配です。このあたりは、2画面でも使えるファーウェイの三つ折りスマホの方が魅力的かもしません。

とはいえ、ソフトウェア周りの使いやすさは流石Galaxyシリーズ。3画面分割もかなりスムーズに利用できるので、全体的な使いやすさには期待ができそうです。とりあえず、日本でも出てほしい..!本当に頼む…。というわけで、今後のSamsung Japanの動きにも注目していきましょう。
「Galaxy Z TriFold」のスペック・仕様

| スペック・仕様 | Galaxy Z TriFold |
|---|---|
| CPU(SoC) | Snapdragon 8 Elite for Galaxy |
| メモリ | 16GB |
| ストレージ容量 | 512GB / 1TB |
| 外部メモリ | 非対応 |
| 本体サイズ | 閉時:約159.2 x 75.0 x 12.9 mm 開時:約159.2 x 214.1 x 3.9 mm |
| 重量 | 306g |
| 画面サイズ | カバー:6.5インチ(有機EL / 2,600ニト) メイン:10インチ(有機EL / 1,600ニト) |
| リフレッシュレート | 1-120Hz |
| バッテリー容量 | 5,600mAh |
| メインカメラ | 2億画素(広角) 1,200万画素(超広角) 1,000万画素(望遠) |
| サブカメラ(メイン) | 1,000万画素(標準) |
| サブカメラ(カバー) | 1,000万画素(標準) |
| 防水防塵 | IP48 |
| 耐衝撃 | 非対応 |
| 充電端子 | USB Type-C |
| 急速充電 | 最大45W |
| ワイヤレス充電 | 対応 |
| 対応バンド(韓国版) | ・4G FDD LTE B1/B2/B3/B4/B5/B7/B8/B12/B13 /B17/B18/B19/B20/B25/B26/B28/B66 ・4G TDD LTE B38/B39/B40/B41 ・5G FDD Sub6 N1/N2/N3/N5/N7 /N8/N12/N20/N25/N26/N28 ・5G TDD Sub6 N38/N40/N41/N77/N78 |